2024/07/16

【展示会 Qレポート】出展社として展示会に参加して見えてくること ~2024年 イベント総合EXPO~

「第11回 イベント総合EXPO」について

会場の様子

イベントの開催やイベントの活用に関する課題やお悩みの解決につながるサービスや製品がすべて集まる国内最大級の展示会。「企画・運営」「機材・用品」「会場・施設」「イベントテック」など幅広い課題を解決する製品・サービスが展示されていました。
開催場所:東京ビッグサイト(南展示棟)
開催期間:2024.7.3(水)-5(金)

出展者として展示会を回ることで見えるもの

 この記事を読まれている方は、展示会へ参加者として行くよりも、出展者としていくほうが多いのではないでしょうか?展示会への出展における最大の目的はリード(商談機会)の獲得ですが、それだけで終わってしまっては少しモッタイナイ。同じテーマの展示会であれば競合他社の出店や協業できる相手などもいるはずです。

 今回開催されたイベント総合EXPOでは、弊社の提供するイベント来場者管理システムのQ-PASSを出展しておりました。イベント来場者管理システムとはなんぞや?ということは下記の記事で説明するとして、ここでは出展者として展示会を回るということについて書きたいと思います。

関連記事:【コラム】イベント来場者管理システムとは?5つのメリットと最適な選び方!

会場の様子

出展パスを付けた人は見えていない??

 経験したことがある方なら誰でも共感いただけるかと思いますが、出展者パスを付けた人は透明人間になります。出展者パスとは、展示会の会場に入る際に首からぶら下げる入場パスの中の一種類であり、通常は自身の部署名や役職が書かれている部分に”出展社”と書かれているものです。

 この出展者パスをつけていると、ブースの方から一切声をかけられなくなります。声をかけられずに10歩と歩けない来場者パスとはえらい違いですね。普段は引く手あまたでよく見ることができない会場全体の流れや細かなブースの装飾を見て回ることができます。

競合調査で見るべきところはどこにある?

 展示会に出展している以上、自社の商材とその展示会のテーマがマッチしているのだと思います。マッチしたテーマに関連する企業がたくさん出展している中で、もちろん自社の商品と競合となる企業もたくさんいるはず。展示会は競合調査にはうってつけの場所です。前述の出展者パス効果で透明人間化されているので、比較的ゆっくりとブースを見て回ることができると思います。

 今回の展示会でも競合企業様のサービスも多数展開されていました。各社様々なアピールポイントの打ち出し方やブースの設計を行っており、改めてQ-PASSのポジショニングを確認することができました。

 競合が出展するブースでまずチェックするべきは『パッと見の第一印象』です。「どんな雰囲気のブースなのか?」「どんな文字が一番大きく書かれているのか?」「ブースの作りはどうなっているのか?」といった外から見て感じる部分はとても重要です。

 特に注目したいのは「どんな文字が一番大きく書かれているのか?」つまりキャッチコピーを何としているか?です。キャッチコピーは商品やサービスを一言で表すもの。競合の商品やサービスが何を訴求してどんなポジションを取っているのかが一目でわかります。

 どんなビジュアルを使っているのか、機材はどんなものをどのくらい用意しているのか、スタッフの人数は何人くらい用意しているのか、などなど…競合のブースから学べるところはたくさんあります。良いと思ったところはどんどん取り入れていきましょう。

出展社同士でもビジネスは広がる

 競合のブースで営業の方と話すことはないと思いますが、同じテーマで集まった企業である以上、シナジーを生み出すことができる企業もいくつか出展しているはずです。

 出展社ということで先方からはやや敬遠されがちではあるものの、協業ができそうなところとは積極的にコミュニケーションを取っていくことをお勧めします。直接的な競合でない限り、先方にとってもビジネスの種になるので嫌な顔をされることはないでしょう(ただし、閉場時間の30分前などのあまり忙しくないタイミングで接触しましょう)。

 特に、ターゲット層が同じような企業は要チェックです。見ているお客さんが同じであるということは、組んで戦っていけるということでもあります。出展の際にはどんな企業が周りにいるのかも併せて確認し、積極的にコミュニケーションを取っていきましょう。

気になる施策紹介

ここからは展示会を回っていて気になった施策や工夫をご紹介します。

Tシャツユニフォームを活用する

 これまでいくつも展示会を回ってきましたが、今回、ついにスーツで接客をしているブースを一つも見ませんでした。

 弊社の出展したイベント総合EXPOは、それ以外にも、マーケティング関連・スポーツ関連・販促関連・ライフスタイル関連の展示会が隣接会場で開催されていましたが、どこも私服、もしくはTシャツユニフォームを着用しているという状況。夏で暑くなってきた、テーマがあまり固くないというのも要因の一つではありますが、展示会はもうスーツで行うものではないのだと思います。

 今回、弊社のQ-PASSもTシャツユニフォームで参加しましたが、Tシャツユニフォームを作るにあたって重要なポイントをいくつか発見したのでご紹介します。

ユニフォームTシャツ

 まず、あまり奇をてらう必要はないということです。出展社の中にはインパクトのあるメッセージをTシャツに込めているところが多々ありましたが、そちらに気を取られて商品やサービスの名前を憶えていない、ということが起こります。展示会で道行く人に認識してほしいのはステートメントではなく商品名・サービス名です。主張は控えめに、表面と裏面でしっかり商品やサービスの名前・ロゴを記載して覚えてもらうことを意識しましょう。

 また、ブースにいるのは一人ではないので、一枚単位での完成度ではなく、複数人が固まっている状態を想定した完成度を求めるべきです。一見するとシンプルで地味に見えるユニフォームTシャツでも、集まるとインパクトが出ることもあります。そういった部分も加味してデザインしていきましょう。

 もう一つ、ユニフォームTシャツはブースとの関連性を作る必要があります。色味や文言、ロゴタイプはブースで使っているものに合わせるべきです。さきほどの複数人で固まっている状態での完成度に近いですが、ブースに立っている状況を考えてデザインを作成しましょう。ブースは青基調なのにTシャツは黒、商品のロゴではなく企業のロゴを使っている、などはブースの統一感のノイズになるので避けたほうが良いと思います。

人が入って完成するブース

人が入って完成するブース

 今回の展示会はイベント総合EXPOということで、体感型のブースもたくさん見ることができました。

 ブースというと展示品を見せたり触らせたりというものを想像しますが、実際に製品を体感してもらうということも重要です。特に、今回はイベントに関する製品やサービスが多く出展されており、イベント会場で使える抽選機や演出機材、組み立て式の座席などを見ることができ、実際に使うことも出来るようになっていました。

 SaaSばかりを意識していると忘れてしまいがちですが、実際に手で触れて体感することができる製品にとっては使ってもらうことこそが何よりの販促。どうすればストレスなく体感してもらえるか?ブース内を混雑させずに一人でも多くの人に製品を体感してもらうにはどうしたらよいのか?を考えながらブースを作っていくことが必要です。人が入ってきて完成するブース作りを意識することが重要なのだなと改めて感じました。

まとめ

 展示会はお客さんとして行ってもたくさんの最新情報や商品・サービスに出会うことができて勉強になる一方で、出展者としても得られるものがたくさんあります。どうせ出展するのであれば、ブースでの接客にとどまらず、色々なブースを回って市場調査をしてみてはいかがでしょうか?

以上、展示会Qレポートでした。

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