2024/06/12

【展示会 Qレポート】AI関連商材が急増中!”Digital Transformation” から “AI Transformation” へ ~DX総合EXPO~

「DX総合EXPO/ビジネスイノベーションJAPAN 2024SUMMER」について

会場の様子

業務効率化・働き方改革・経営基盤強化を実現するためのDXソリューションが一堂に会する日本最大級のDX総合展。
東京ビッグサイトの南・西ホールの大きな敷地面積に渡って開催され、人事・労務/経理・財務/法務/マーケティング/営業/業務改革、といった企業活動全般に関わるサービスが展開されていました。
開催場所:東京ビッグサイト(南1~4/西3・4ホール)
開催期間:2024.6.11(火)-14(木)

展示会に参加した感想

DXはAI活用にシフトしつつある

 Wikipedia曰く、DXとは「デジタルテクノロジーを使用して、ビジネスプロセス・文化・顧客体験を新たに創造して、変わり続けるビジネスや市場の要求を満たすプロセスである。」というもので、平たくいうと「今まで手でやっていた様々なものをITの力を使って便利で価値の高いものにしていこう!」という意味で広く浸透している言葉かと思います。

 2004年ごろから使われ始め今年20周年を迎えるDXですが、その言葉が表すところも時代と共に徐々に移り変わっています。SaaS形式のシステムが広く使われるようになり、「SaaSを導入してDX!」というトレンドもありましたが、そのトレンドは今や「AIを活用してDX!」にシフトしつつあります。

AIを活用したサービスの盛り上がり

 今回訪れたDX総合EXPOにおいても、少なくないサービスが「AI搭載!」や「AIで○○を効率化!」といった謳い文句を使用していました。

 ここでいうAIはすべてSaaSシステムの一部として組み込まれており、AIの使用方法を大別すると主に3つ。『生成』『分類』『応答』という3つの分野で使われている印象でした。

『生成』例)営業メールのテキストを自動で生成します、SEOを考慮したコンテンツをAIで生成します
『分類』例)ナレッジをまとめて分類します、アップロードされたファイルを内容で仕訳けて分類します
『応答』例)記録された情報を使ってチャットボットを作ります、打ち込まれた単語を元に必要な資料の必要な個所を提示します

という活用のイメージです。
(※この分類は個人的な感想です。何の根拠にも基づいておりませんのであしからず。)

AIは使えて当たり前!な時代まであと一歩

 顧客情報や提案資料、市場データをシステムに流し込むことで自動で『分類』し、情報を元に利用者からの質問に『応答』し、頼めばその情報を使って『生成』をしてくれるAI。

 非常に便利な世の中になったなぁと思う反面、人間は仕事のやり方を抜本的に見直す必要がでてくるなぁと少し楽しみでもあり怖くもありといったところ。

 ただ、今回出展されていたブースの多くは「AI活用」というワードを強く推している印象があったので、AIを使えてあたり前な時代はまだもう少し先。商品説明のタイミングでやっと「ここの部分の処理にはAIを使っています」とさらっと出てくるようになってくると、いよいよAI時代になってくるんだろうなと思います。

 ”DX”という言葉は”AX”に変化していくのでしょうか?

気になる施策紹介

ここからは展示会を回っていて気になった施策や工夫をご紹介します。

ピックアップ①「斜めに座る接客スペース」

対面を避けて緊張を緩和

 会場を回っていて、ちょっと珍しいなと思ったのが正方形のデスクに斜めに座る形式の接客ブース。SaaS商材がメインの展示会ということもありどのブースでも机の上にはモニタが置かれて製品デモや実際に画面が触れるようになっていましたが、座るタイプのデスクはどこも対面の形式。

 対面に座るというのは直接顔を合わせることになるため、緊張感を高める心理的な効果があります。商談の場では強い印象を与えるために対面で座ることが一般的ですが、まだまだ柔らかい関係性の展示会のような時に対面で座って説明を聞くというのは余計なプレッシャーを与えてしまいかねません。

 その点、斜めに座ることで気まずい雰囲気を緩和することができ、対面で座るよりも心理的なプレッシャーを下げることができます。さらに、お客さんの反応を見つつ一緒に画面を見ることができるので、ちょっとした工夫ながら非常にいい配置だなと感じました。ちなみに、座る位置はお客さんの左隣に座ったほうが心理的な距離感を縮められるそうですよ。

 ブースの設計によっては斜めに座ることでブース内のスペースを圧迫したり動線を悪くしたりする場合もあります。比較的広くスペースをとっているブースを設営される方は取り入れてみてはいかがでしょうか?

ピックアップ②「紙でアポ取り」

紙を使ってその場でアポ取り

  冒頭ではDXだAIだと書いておいてなんですが、どんなツールもケースバイケース。紙だって場面によっては最適なツールとなります。

 一通り説明を聞き終えて、「もっと詳細なご案内をさせて頂くために空いているお時間を教えて頂けませんか?」というアポ取りの場面は展示会ではよくあると思います。展示会でそのまま受注出来ることは奇跡のようなものなので、基本的には『商談のアポを取る』ということが一番大きな目標になってくるのではないでしょうか?

 アポを取るうえでの一番の課題はお互いのスケジューリングです。お客さんはスマホをポチポチ、接客担当はPC画面をポチポチ。見比べて「あぁここは空いてないですね」「こっちは?」「ちょっと待ってください…ここもダメですね」というやり取りを体験された方も少なくないのではないでしょうか?

 そんなお悩みを解決するのが「紙」でした。直近1か月程度のカレンダーを作成し、そこにタイムラインを振って埋まっている箇所を塗りつぶし。これによって必要な時にサッと出てきてダブルブッキングの心配がない予定調整ツールが出来上がります。空いている箇所が一目で見ることができるのもポイント、アポ取り前という最も柔らかい状態のお客さんのストレスを最大限減らすことができます。

 もちろん紙なので費用も手間もかかりません。一度お試しされてはいかがでしょうか?ご利用の際はどの時間にどのお客さんとのアポなのか、裏にメモを残すのをお忘れなく。

ピックアップ③「ホワイトペーパーは展示会でも活躍」

ホワイトペーパーの活用

 デジタルマーケティングの一環としてメジャーな施策のホワイトペーパー。業界特有の情報や運営企業しか知りえないような情報をまとめた資料で、サイトの中にダウンロードリンクを設置し連絡先情報を取得するための一つの手段として多くの企業が取り組んでいるでしょう。

 そんなホワイトペーパーは作るのが結構大変。読者にとってより価値のある情報を選抜し、読みやすいようにデザインも施して作成していく必要があるので、骨が折れます。ただし、そんな苦労して作ったホワイトペーパーはデジタルでの活用にとどまらず、展示会の場でもその効果を発揮してくれます。

 綺麗に製本された情報量のあるホワイトペーパーは企業の専門性の高さをアピールしてくれます。商品の説明をしている最中にどこからともなく取り出し、それを活用しながら説明を行うことで説得力が増してくるでしょう。情報の量や質がしっかりしていれば、それを社内に持ち帰って参考資料の一つとして多くの人の目に触れる可能性も考えられます。

 展示会で配布するには製本する必要があるので、その分の印刷代や紙媒体特有のデザイン調整も必要になりますが、せっかく作るのであれば使い道は多いに越したことはありません。ホワイトペーパー作りをご検討中の方は、ぜひ展示会での活用も視野にいれて作成してみてはいかがでしょうか?

まとめ

 6月ということもあり、たどたどしくも一生懸命に説明をしている姿を見て4月に入社した新人がブースに立ち始めているんだなぁと夏の訪れを感じる展示会でした。様々な企業のブースが入り乱れる中で、自社でも取り入れたい最新の商材やサービスも多く、気が付いたら閉会の時間になっているほど楽しめました。

 必要なサービスや商品を探しに行くというのは大きな展示会参加の目的の一つです。しかし、様々な企業の方とお話しする中で自分の中で言語化されていなかった隠れた課題や自社の立ち位置が浮き彫りになるのも展示会ならではのいいところです。展示会への参加が久しぶりになっている方は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか??

関連記事

「展示会の最先端?マーケティングがテーマの展示会に潜入!」第7回 マーケティングWeek -春 2024-【展示会 Qレポート】

arrow-back  
grid-icon
弊社は『プライバシーマーク制度』と
『ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)適合性評価制度』を
取得しています。
  • ISMSマーク
  • ISMSマーク
  • プライバシーマーク