2024/10/11
【展示会 Qレポート】展示会に出展する目的は“リードの獲得”なのか? ~2024年秋 DX総合EXPO~
「DX総合EXPO/ビジネスイノベーションJAPAN 2024 AUTUMN」

業務効率化・働き方改革・経営基盤強化を実現するためのDXソリューションが一堂に会する日本最大級のDX総合展。東京ビッグサイトの南ホールの大きな敷地面積に渡って開催され、人事・労務/経理・財務/法務/マーケティング/営業/業務改革、といった企業活動全般に関わるサービスが展開されていました。
開催場所:東京ビッグサイト(南1~4ホール)
開催期間:2024.10.01(火)-03(木)
展示会に参加した感想
「リードの獲得」よりも「商談の創出」

展示会に出展するにあたって、リードを獲得するために考えることは色々あります。出展ブースをどれだけ派手に分かり易くするか?チラシにどんな情報をどんなレイアウトで載せるか?ブース内でのミニセミナーを開催してみるか?ノベルティはなにが受け取ってもらえるか?…リードをたくさん獲得するためにはもちろんこれらの工夫が重要ですが、展示会の目的はリードの獲得でしょうか?
展示会への出展効果を測る指標の一つとして、「獲得リード数」は確かに存在します。しかし、展示会に出展する本当の目的は「商談の創出」にあるはずです。
商談を作り出すのはヒアリングと紹介力、そして熱意
展示会で商談を創出するためには、ブースに訪れたお客さんから短い時間で課題や悩みを引き出すヒアリング力と、自社サービスの情報を必要な分だけ説明する紹介力が重要です。長くても10分程度しかないなかで、「お客さんの抱えている悩みと自社のサービスがマッチしていること」「自社のサービスが突出している点」の2つを理解してもらわなければいけません。
そしてもう一つ、重要なのが熱意です。いくらヒアリングが上手くて紹介内容が適切であっても、流れ作業のようであったりマニュアルの様な対応ではお客さんの気持ちは乗り切れません。そこに対応者の熱意がこもって初めて、お客さんの気持ちを動かすことができるようになります。
熱意とは?
熱意とは、商材を気に入っていているかどうかです。商材を自信をもって説明でき、お客さんからの質問にも的確に回答でき、この商材がお客さんの課題解決にきっと役立つと信じているかが重要です。そういった思いは表情や声の大きさに現れ、お客さんに安心感をもたらします。
みなさんも展示会に参加されて「この人大丈夫かな…?」や「色々話してるけどあんまり入ってこないな…」といった思いをされたことはありませんか?そういった場合は、往々にして対応者が画面ばかりを見ていたり、声が小さかったり、紋切り型の回答しかできていないことが多いです。これではお客さんの気持ちをのせることができず、せっかくの商談のチャンスをふいにしてしまいます。
展示会での接点は短く、その場で100%商材のことを理解してもらうことは不可能です。であれば、対応者の熱意をお客さんにぶつけ、商材に対して良い印象を持ってもらって、お客さんが前のめりになるような商談を作り出せるようにしましょう。「この対応者のような人がいる会社なら何とかしてくれそうだな!」と思わせることを目標にしてみてはいかがでしょうか?
気になる施策
ここからは展示会を回っていて気になった施策や工夫をご紹介します。
お菓子・飲み物ノベルティの配布
今回はノベルティとしてお菓子を配っているところが増えました。以前は面白いことやっているなぁくらいの印象でしたが、5件に1件くらいの割合で市販のお菓子を配布しているくらいメジャーになっています。もちろん、リードを獲得するという目的においてはお菓子や飲み物は惹きがあるため非常に有効だと思います。
さらに、お菓子・飲み物ノベルティの良いところは調達のコストが非常に低いことです。名前入りノベルティなどであれば一か月程度の余裕をもって発注・準備をする必要があるところ、市販のお菓子・飲み物であれば手配が容易です。一日目で思ったようにリードが獲得できなかったので二日目で挽回しないと…という場合でもすぐに用意できるのは大きなメリットですね。
ブース内でのミニセミナーの実施
ブース内で登壇者が行うミニセミナーの数が半年前と比べてかなり増えたような印象がありました。来場者にとって有用な情報を提供できるミニセミナーは足を止めるには良い方法でしたが、20件に1件くらいのブースで行っていたので、差別化を図るためにも少し工夫が必要になってくるかもしれません。
さらに、ミニセミナーを実施した場合は聞いてくれた人へのアプローチが難しい点も考慮が必要です。セミナーの内容を聞いてくれている途中の人に話しかけるわけにはいかないので、基本的には終わってすぐにアプローチをかける必要があります。ただし、聞いてくれている人数が多いとアプローチが間に合わないこともしばしば。ミニセミナー中にQRコードだけ読み取っているようなブースも多かったので、そういった工夫が必要でしょう。
ミニセミナーを聞いてくれた人は興味関心の高いお客さんであることは間違いありません。ミニセミナー参加者はきちんとその情報を残して、通常のセミナー開催時にはそこへの招待をするなどするとよいかもしれません。
まとめ

前回訪れた際には「既存のサービスにAI機能が組み込まれた」ということが前面に出ていた印象でしたが、今回はここ半年くらいでリリースしたという「AIを使ったより具体的な新しいサービス」が軒を連ねていました。AIの導入・活用支援というサービスを提供されている会社さんも多く見られ、AI関連商材が会場の8割くらいを占めるほどになっており、ついにAIが身近に存在する世界がくるんだなと実感します。
思わぬ角度からの解決策と出会えるかもしれないので、ぜひ皆様も展示会に足を運んでみてはいかがでしょうか?
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